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Vol.151 W杯・北中米大会、ベスト16が出揃いました。

  • 2026.07.07

    Vol.151 W杯・北中米大会、ベスト16が出揃いました。

発源力

FIFAワールドカップ・北中米大会での熱戦が続いています。時差の関係で深夜の放送が多いため、1試合を通して観る機会はそう多くはないですが、初めてDAZNの解説にチャレンジさせていただいたグループステージの『スペインVSサウジアラビア戦』や日本代表戦など、気になるカードはフルタイムで楽しんでいます。自分がプロになってから開催されているW杯では間違いなく、これまでで一番、観ている気もします。

その戦いに触れる前に、まずは初解説の感想ですが、めちゃめちゃ楽しかったです! 実況の下田恒幸さん、ダブル解説の福田正博さんにも助けていただいて、緊張することもなく、僕自身も試合を楽しみながら解説ができました。もちろん、終わってみれば、「あれも言いたかったな」「この話をすればよかった」という反省も浮かんできました。ですが、お二人から事前に「昌子くんが思うままに話してくれたらいいよ」と言っていただいたり、福田さんに「解説する側が試合を楽しまないと、観ている人にも伝わらないからね」という素晴らしいアドバイスをもらえたおかげで、僕自身も目の前で繰り広げられる試合をある種、1サッカーファンの心理で伝えられた気がしています。
また「昌子くんがどんどん入ってきてくれたら、全部下田さんが拾ってくれるよ(笑)」という福田さんの言葉も、それを受けた「できる限りのサポートをするので一緒にこの試合を楽しみましょう」という下田さんの言葉も、心強さしかなかったです。改めてお二人のプロフェッショナルにたくさんのことを学びながら、あっという間の約2時間でした。

そんな北中米大会も、いよいよベスト16進出チームが確定しました。ブラジル、ノルウェー、メキシコ、イングランド、アルゼンチン、エジプト、スイス、コロンビア、パラグアイ、フランス、カナダ、モロッコ、ポルトガル、スペイン、アメリカ、ベルギー。我らが日本はブラジルに敗れてしまい、またしてもノックアウトステージ初戦の壁を破れなかったという悔しさはありながらも、世界16強にふさわしい強豪国が顔を揃えたように思います。
中でも圧倒的な強さを感じているのがフランスです。僕が出場した18年のロシア大会もフランスが優勝しましたが、今大会でも、もう強すぎる! の一言に尽きます。特に、エムバペ、デンベレは言わずもがな、僕が毎回、衝撃を受けながら観ているのがオリーセ! パスの質、パスを出すタイミング、出し方、軌道、どのプレーをとっても異次元すぎて、毎回、プレーを見終わった後は放心状態になっています。ここまでは得点こそないものの、所属チームのバイエルン・ミュンヘンでのプレーを見ても、点を取るのも時間の問題なはずです。ってか、彼ら3人にバルコラを加えた前線と対峙する守備陣はきっと、無得点で終えられるイメージを持ちづらいのではないでしょうか!
しかも守っては、ウパメカノとサリバの2センターバックがいて、その控えにコナテがいるとなれば、攻撃も守備も、もはや隙がなさすぎます。それを踏まえても、優勝はフランスだろうと想像しています。
そういえば、ラウンド32の『フランス対スウェーデン』戦前に出演したDAZNのPARTY LIVEで、僕は、同カードのスコア予想を尋ねられ「3-0フランス」と答えていました。この舞台における3-0は、あるいみ完膚なきまでに叩きのめすといっているようなスコアです。なので、結構、口にするのに勇気がいりましたし、トーナメント戦は何が起きるかわからないからこそ「スウェーデンにも何か起こせるチャンスはあるか?」とも過りましたが、フランスが相手ではそれすら起こせないんじゃないかと思い3-0と言い切りました。
結果、その予想通りにフランスは3-0で快勝し、圧倒的、衝撃的な強さを示していました。もっとも、先に名前を挙げたフランスの選手たちは、いずれも世界のトップリーグで優勝を争うチームに所属し、なおかつ、そのチームで唯一無二とされる圧倒的な存在感を示している選手ばかりだと考えれば、今の強さも当然だといえるでしょう。裏を返せば…これはフランスに限らずですが、それほどまでの圧倒的な個が揃うことが、W杯を勝ち上がる条件になっているようにも思います。

一方、大会前にもメディアで話していた通り『得点王』には、エムバペか、ケイン(イングランド)を予想しています。これは勝ち上がっていくチームは? を僕なりに想像した上での選出でしたが、ベスト16まで大会が進んできた今、僕の中ではより、優勝・フランス、得点王・エムバペという推しが強くなっています。
ただ、現時点で1位(6得点)のメッシ(アルゼンチン)の活躍もやはり凄まじく…。そのパフォーマンス、アルゼンチンの戦いぶりを見ながら、優勝予想ではなく、優勝願望であれば、アルゼンチン連覇、メッシ得点王だよなと思っている自分もいます。
W杯というのは国を背負った戦いです。出場する選手は当然ながら国のために、国民のために戦にすべてをかけて臨んでいるはずで、日本代表も然り、今大会に出場するすべての国、チームがそうであることでしょう。
ですが、アルゼンチンに限っては国というより、メッシのために戦っている感も半端なく…。前回のカタール大会も然り、国民も、チームメイトも、全員がメッシ、メッシ、メッシで、メッシをすべての結束力、原動力の源にしているようにも映ります。
そして、そのメッシは、アルゼンチンに限らず、世界のサッカーファンのメッシともいっても過言ではない、近年のフットボールの超象徴です。ということもあって、アルゼンチン国民だけじゃなくサッカーファンの多くが今大会も自国の応援をしながらも、頭の片隅でアルゼンチン連覇、メッシ得点王を期待してW杯を楽しんでいるようにも感じます。そしてそれを現実にしてしまうのがメッシなんじゃないか? と思わせてしまうのも、僕自身が思ってしまうのも、メッシの凄さだなと改めて感じます。というわけでこの先、ベスト16以降の戦いについては、期待と願望が入り混じる中でW杯を楽しむことになりそうです。

ちなみに、僕が今大会においてオリーズと同様、もはや『衝撃』レベルでその活躍を見ているのが、スペイン代表の19歳、クバルシです。FCバルセロナ所属のセンターバックでボランチっぽいボールの持ち方や、総体的なパフォーマンス能力、堂々たるプレーぶりを含めて末恐ろしさしかありません。ここまでスペインはグループステージを含めて順当に勝ち上がってきた印象ですが、彼がこの先、世界の強豪、ワールドクラスのストライカーと対峙した時に、どんなパフォーマンスを示すのかも楽しみで仕方がありません。であればこそ7月7日のベスト16、ポルトガル戦はめちゃめちゃ注目しています!

  • 昌子 源Gen Shoji
  • Gen Shoji

    1992年12月11日生まれ。
    兵庫県出身。
    11年に米子北高校から鹿島アントラーズに加入。14年には自身初のJ1リーグフル出場を実現するなど主軸選手に成長を遂げ、16年のJ1リーグや天皇杯優勝、18年のAFCチャンピオンズリーグ制覇などに貢献した。
    18年12月にトゥールーズFCに完全移籍。すぐさまレギュラーに定着するも2シーズン目はケガに苦しみ長期の戦線離脱に。その状況を踏まえてJリーグへの復帰を決断し、20年から3シーズンはガンバ大阪で、23年は鹿島アントラーズでプレー。24年はFC町田ゼルビアに完全移籍となった。
    14年に日本代表に初選出。2018FIFAワールドカップ ロシア出場。

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