沖縄での二次キャンプを終えたあと、三輪緑山ベースに戻って2026/27シーズン開幕に向けた準備を続けています。二次キャンプでは、一次キャンプから積み上げてきたコンディションづくりに加えて、より戦術的なトレーニングにも取り組みながらチーム強化を図ってきました。
その中では過去の経験をもとに、また今シーズンもAFCチャンピオンズリーグTwo(ACL Two)を並行して戦うことや、暑い夏に開幕することを見据えて、新たな戦い方にも向き合いました。戦術的なことなので詳細は明かせませんが、『ボール保持』についての考え方は大きく変わった部分です。2025シーズンから百年構想リーグにかけてもボール保持率はかなり高まりましたが、その方向性を継続しながら組み立て方や繋ぐ位置のところでチャレンジしたという感じです。
それについては正直、すべてがうまくいったとは思っていません。トライするからこそのエラーはたくさん出ました。積み上げている時間もまだ少ないこともあり、僕を含めて各々がまだしっくりいかないな、という感覚を持っているんじゃないかと思います。
ですが、新しい戦術を短期間でチームに浸透させるのは不可能です。これまでの戦術もそうだったように半年、1年と時間をかけてブラッシュアップさせていって初めて自分たちのものになるんじゃないか、とも思います。もちろん、その間には公式戦での『結果』を求めなければいけないのも事実ですが、新しい戦術はあくまで戦い方に『幅』を持たせるためのものだと考えても不安はないです。これまで取り組んできた戦術を含め、大会毎に、あるいは相手の戦術、試合の流れに応じて臨機応変に必要な戦術で戦えるチームになっていければなと思っています。新しく加入した選手もフィットしようと精力的に取り組んでくれているからこそ、このままチームとしてバラつかないように進んでいこうと思います。
その沖縄キャンプ後に、今シーズンもキャプテンを任されることが決まりました。ここ数年は『キャプテン総選挙』がややイベントめいていた感もありましたが、今シーズンは選手が投票し、スタッフが開票して、最終結果だけがチームに伝えられました。結果、僕がキャプテンに、北斗くん(下田)と晃生(谷)が副キャプテンに決まりました。
僕にとっては2024、2025年、特別シーズンに続き4シーズン目のキャプテンですが、特別な気負いはないです。FC町田ゼルビアにはいろんな角度からチームを引っ張っていけるキャラクターが揃っているからこそ、自分が担う役割を大きく変える必要もないと考えています。FC町田ゼルビアがJ1リーグを戦うようになって4シーズン目を迎え、チームも、選手も成熟してきたからこそ、チーム状態がいい時、勝っている時は、選手を野放しにしておいても勝手にいい方向に進んでいくんじゃないかとも思います。
そう考えても、僕が果たすべき役割は、チーム状態が良くない時、苦しい状態に陥った時にどんな働きかけができるかだと思っています。もちろん1年を通して極力、チームとしての波は小さい方がいいですが、長いシーズンだからこそうまくいかない時期も出てきます。その時に責任を持ってチームの先頭に立ちたいですし、苦しい時にみんなを引っ張り上げられるような存在でありたいと思っています。
今週末にはいよいよ2026/27シーズンが開幕します。ゼルビアはアウェイでのFC東京戦が初陣ですが、この時期の『開幕』は今回が初めてで正直、どんなスタートになるのか未知な部分も多いです。
先ほど少しキャンプの話に触れましたが、正直どのチームもそのキャンプの過ごし方からして手探りだったんじゃないかと思います。暑い場所でキャンプをして暑さに慣れておいた方が良かったのか、涼しい場所でキャンプをしてコンディションづくりをした方が良かったのか、その答えも出ていません。暑いところでやりすぎたがゆえに体が疲弊してしまっているチームもあるかもしれないし、海外や北海道など涼しい場所で体づくりをしたことでコンディションとしては上げられたけど、暑熱対応では苦労するチームも出てくるかもしれません。
個人のコンディションづくりも、今回は初めて真夏のオフシーズンを過ごしましたが、いろんな選手の話を聞いても冬のオフシーズンとは過ごし方が違ったというか。これまでのように、自主トレで外を走ったり、暖かい場所に行って体を動かすというよりは、暑さを避けたジムでのトレーニングがメインになった選手も多かった気がします。それによって体やコンディションにどんな影響が出るのかもこれから明らかになっていくと思います。実際、プロ16年目を迎えている僕ですら、今の自分のコンディションがどのレベルにあるのかピンときていないというのも正直なところです。
そんなふうに、さまざまな手探りの中で開幕戦を迎えるからこそ、これまでとは違った入りの難しさを感じることも出てくる気もしています。
ただ、一方で、これまでのように7月の夏真っ盛りにハードな連戦を強いられる期間はかなり短くなるからこそ、開幕から1ヶ月くらいの期間をうまく凌げれば、このシーズン制を戦うメリットを感じることも出てくるんじゃないかという気もしますし、開幕ダッシュができれば、より気持ち的な余裕を持ってシーズンを進んでいけるんじゃないか、とも想像します。
特にゼルビアとしては、東京戦から5試合、関東圏での試合が続き、移動も少なくて済むからこそ、そうした状況もプラスに好転させていきたいです。そのためにも東京戦でいい入りができればいいなと思っています。
今シーズンの目標は黒田さんが「優先順位をつけるつもりはないけど、リーグ優勝をしたい」と明言された通り、リーグ優勝です。年間を通してそこを意識できる戦いができれば、ACL Twoなど他の大会でも必然的に乗っていけるんじゃないかとも思っています。暑い中にはなりますが、ファン・サポーターの皆さんにもぜひスタジアムに足を運んでいただいて、僕らを後押ししてもらえたら嬉しいです!
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昌子 源Gen Shoji
1992年12月11日生まれ。
兵庫県出身。
11年に米子北高校から鹿島アントラーズに加入。14年には自身初のJ1リーグフル出場を実現するなど主軸選手に成長を遂げ、16年のJ1リーグや天皇杯優勝、18年のAFCチャンピオンズリーグ制覇などに貢献した。
18年12月にトゥールーズFCに完全移籍。すぐさまレギュラーに定着するも2シーズン目はケガに苦しみ長期の戦線離脱に。その状況を踏まえてJリーグへの復帰を決断し、20年から3シーズンはガンバ大阪で、23年は鹿島アントラーズでプレー。24年はFC町田ゼルビアに完全移籍となった。
14年に日本代表に初選出。2018FIFAワールドカップ ロシア出場。






