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Vol.156 ACL TWO 2026/27が始まります。

  • 2026.09.15

    Vol.156 ACL TWO 2026/27が始まります。

発源力

©FCMZ

J1リーグ6試合を戦い終えて、5勝1分と好スタートを切れています。正直、守備を預かる一人としては6試合で5失点はちょっと多いと感じていますし、クリーンシートが第2節・ジェフ千葉戦の1試合しかないことや6試合中、3試合で先行を許す試合になっているのは反省すべきだと受け止めています。

そうした中でもチームの結果がついてきているのは、点を取れているからだと感じています。先発で出場している選手だけではなく途中交代で入ってきた選手も試合を決定づけるような仕事をしてくれているのはすごく大きいです。
たとえば、松尾(佑介)。7月に浦和レッズから完全移籍で加入して以降、キャンプでもずっとスタメンを張っていたことを思えば、心理的には間違いなく先発で出たいという気持ちでいるはずですが、今は途中から出ることが多い状況でも、その都度、自身の役割を理解して、チームのためのパフォーマンスを続けてくれています。もともと、どのポジションを任されても、何を要求されても卒なくこなす才能豊かな選手なので当たり前かもしれませんが、FC町田ゼルビアでのデビュー戦だった天皇杯2回戦・いわてグルージャ盛岡戦では先制点を決め、直近の名古屋グランパス戦(J1リーグ第6節)でも途中から出てきて相手を突き放す3点目を決めてくれました。それ以外にも途中から出てきて攻撃を加速させる、得点に絡むプレーが多いのは心強さしかないです。

それはほっくん(下田北斗)やシラ(白崎凌兵)も同じです。ほっくんは第5節・川崎フロンターレ戦が、シラは名古屋戦が今シーズン発先発を飾った試合でしたが、二人ともさすがの存在感でした。もちろん僕たちチームメイトは日頃の彼らの振る舞いやこれまでのパフォーマンスを見てきているので何ら心配していなかったですが、チームの流れがいい時、勝っている状況で初めてスタメンで出る選手にはきっと「チームのいい流れを切ってはいけない」という特別なプレッシャーが働くはずです。サッカーは11人で戦うもので一人のパフォーマンスで結果を語れるものではないとはいえ、本人のマインドはすごく難しかったんじゃないかと想像します。だからこそ、シラが名古屋戦で鬼の運動量を活かしてペナルティエリア内に侵入して先制点を決めてくれてすごく嬉しかったし、それぞれが持ち味をしっかり表現しながらチームとしての結果を出せたのもすごく大きかったと感じています。
というのも、繰り返しこの発源力でも書いてきた通り、常勝軍団への成長には間違いなく、誰がピッチに立っても勝てるチームになることが不可欠だからです。

もちろん、彼ら以外にもここまで出場機会がなくともしっかり準備してくれている選手もいます。
新加入のトーマス(アウエヤン)もコンディションも日本の夏の暑さ、湿気に苦しみながらもようやく試合を戦えるコンディションになってきたと聞いています。もともとトーマスはJリーグでのプレーは初めてとはいえ、以前の所属チームで航基(小川)をはじめ日本人選手とチームメイトだったことで『日本』についての免疫があるのはアドバンテージな気がしています。ちなみに、左足のキックはめちゃめちゃ巧いし、ディフェンダーながら攻撃能力も高いです。
彼以外にもすごく出場時間が短いとか、メンバー入りはしても試合に絡めていないとか、なんならメンバー入りすら一度もできていない選手もいます。ミンテ(キム)や啓矢(仙頭)、朝陽(増山)、楓大(徳村)らもその一人です。今は悔しさと向き合っている時間が続いているとは思いますが、彼らも間違いなくゼルビアの大きな戦力です。そして、その彼らからの圧力が伝わってくるから今、試合に出ているメンバーも大きな危機感のもとに、自身のレベルアップやチームへの貢献を意識して戦えているんだと思います。
特に、来週からはAFCチャンピオンズリーグTWO 2026/27 (ACL TWO)の戦いがスタートし、より日程が過密になっていくからこそ、必ず全員の力が必要になってきます。ハードな連戦ではすべての試合で内容と結果が伴った試合をするのは難しくなることも予想されます。その中でも、めちゃくちゃいいパフォーマンス、内容ではなくとも、例えば、負けそうな試合を引き分けに持ち込む、とか、引き分けに終わりそうな試合を勝ちに持っていく、という粘り強さをチーム全体で示していくことが今シーズン、明確な目標に掲げているJ1リーグやACL TWO、天皇杯、ルヴァンカップでのタイトルに近づくための足がかりになると思っています。

そのACL TW0の初戦は、9月17日にホームでPKRスヴァイリエン(カンボジア)と対戦します。
ACLE TWOは、AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)に比べて総じて相手の情報も少なく、そのレベルやどんなサッカーをしてくるのかも含めて未知な部分が多いです。キックオフの後に相手のサッカー、個性を理解して戦いを進めるといった試合も増えるかもしれません。また日程としても、ACL TWOは木曜日開催が多く、中2日で国内戦を並行して戦うことが増えるため、ACLE以上のハードな連戦になる気もしています。実際、10月のカレンダーを見ると、末恐ろしいです。前回大会に参戦したガンバ大阪の話を聞いていても、ACLEに比べて試合環境が劣悪になるとか、宿泊や食事面でもより厳しい環境を強いられることは覚悟しています。
だからこそ、先に書いたチームとしての総合力を求められるはずだし、個人としてもこれまで以上にコンディション管理に気を配らなければいけないと思っています。もしかしたら時には「試合に出たい」という気持ちを我慢して、体と向き合うことを優先したほうがいいという状況に陥ることもあるかもしれません。
ハードな連戦で選手層が薄くなってしまうようなことがあれば、必然的に戦いが難しくなるわけで、それが自分のためだけではなくチームのためにもなるからです。特に僕たちは平均年齢が高いチームだと考えても、です。その辺りも各々が自覚して進んでいかなければいけないと思っています。
ACL TWOも目標は当然、優勝です。ACLE2025/26で決勝まで上り詰めたプライドに賭けても、是が非でも『タイトル』を掴まなければいけない大会だと思っています。そのためにも、目の前の試合に1つ1つ勝っていくことで、それぞれの大会を勢いづけていくという循環のもとで戦いを進めていこうと思います。

  • 昌子 源Gen Shoji
  • Gen Shoji

    1992年12月11日生まれ。
    兵庫県出身。
    11年に米子北高校から鹿島アントラーズに加入。14年には自身初のJ1リーグフル出場を実現するなど主軸選手に成長を遂げ、16年のJ1リーグや天皇杯優勝、18年のAFCチャンピオンズリーグ制覇などに貢献した。
    18年12月にトゥールーズFCに完全移籍。すぐさまレギュラーに定着するも2シーズン目はケガに苦しみ長期の戦線離脱に。その状況を踏まえてJリーグへの復帰を決断し、20年から3シーズンはガンバ大阪で、23年は鹿島アントラーズでプレー。24年はFC町田ゼルビアに完全移籍となった。
    14年に日本代表に初選出。2018FIFAワールドカップ ロシア出場。

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