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Vol.13 関西サッカーリーグDivision1、優勝!

  • 2020.10.08

    Vol.13 関西サッカーリーグDivision1、優勝!

BRAIN〜ズミの思考〜

10月3日、FC TIAMO枚方はおこしやす京都AC戦に2-2で引き分け、関西サッカーリーグDivision1での初優勝を決めた。最終戦について話す前に、まずは第6節のポルベニル飛鳥戦から振り返ってみようと思う。

天皇杯2回戦、奈良クラブとの試合から中2日で迎えた第6節。3連戦の3戦目ということと、これまで全試合にスタメン出場していたチョ・ヨンチョルが累積警告で出場停止ということもあり、メンバーを少し変化させて臨んだ。序盤からボールは保持しているものの、相手を崩し切れず、逆にカウンターから危ない場面を作られてしまう嫌な展開。連戦の疲れもあったのか、試合が進むに連れてどんどんチャンスが作れなくなっていくという試合になった。後半も選手交代や配置の変化を試みるも全くと言っていいほど効果はなく、今シーズンは初めて得点を奪えないまま0-0のスコアレスドローに終わった。翌日の他カードの結果にもよったが、この試合に勝利していれば1試合を残して優勝が決まっていただけに悔しい引き分けだった。ただ、それ以上に監督として相手の守備を崩すための策を打ち出せなかったことがもっと悔しかった。
その第6節を終えた順位は以下の通りだった。

1位 FC TIAMO枚方 勝ち点12 得失点差+8
2位 Cento Cuore HARIMA 勝ち点10 得失点差+4
3位 AS.Laranja Kyoto 勝ち点10 得失点差+3
4位 おこしやす京都AC 勝ち点10 得失点差±0

首位を走っていた僕らが引き分けたことで、最終節は4チームに優勝の可能性が残された。FC TIAMO枚方が優勝するには、最低でも引き分け以上が絶対条件。負ければ4位に転落する可能性もあった。

・FC TIAMO枚方が勝利→優勝
・FC TIAMO枚方が引き分け→Cento Cuore HARIMAが3点差以下で勝利もしくは引き分け以下、AS.Laranja Kyotoが4点差以下で勝利もしくは引き分け以下、なら優勝
・FC TIAMO枚方が負け→2位以下が確定

そうした中迎えた、おこしやす京都ACとの最終戦。昨年、同リーグでチャンピオンになった相手は立ち上がりからシンプルなロングボールと前線からのプレスでを僕らに圧力をかけ続けた。こちらもそのプレスの網から逃れようとするも、なかなか前線までいい形でボールを運べない。しかも、41分にはロングボールのこぼれ球をダイレクトで叩き込まれ、与えたくなかった先制点を奪われた。
ハーフタイムには「慌てるな、自分たちがやるべきことを信じて戦おう、最後まで絶対に諦めるな」と伝えて選手を送り出した。55分に2人の選手を入れ替え、配置も変えた。だがその直後、またしてもロングボールから処理ミスを突かれて2失点目を喫してしまう。正直、選手と配置を変えた直後の失点は心が折れそうになったが、諦めるわけにはいかない。そこで、その状況から野沢拓也と田中英雄というベテランの2人を投入した。
すると、それを機に試合の流れとスタジアムの雰囲気が一気に変わった。しかも、その10分後にはコーナーキックから石神直哉がゴールをこじ開け、1点差に迫る。このゴールがチームに「まだいけるぞ!」という勇気を与えた。そのタイミングで、他会場の結果も耳に入っており、同点に追いつけさえすれば優勝が濃厚だということも把握していた。だが、少しずつ僕らのペースにはなっていたものの、相手守備陣の頑張りもあって、なかなかゴールを割ることができない。そのまま時計の針は90分を過ぎ、試合は後半のアディショナルタイムに突入した。
そのアディショナルタイムに入ってすぐの時間帯にコーナーキックのチャンスを掴み、そのこぼれ球を最後はヨンチョルが押し込んで同点に追いつけた。残りは、5分。最後の最後に、絶対絶命のピンチも迎えたが、相手のシュートミスに助けられ、その直後に試合終了のホイッスル。枚方市陸上競技場は歓声に包まれた。FC TIAMO枚方の関西サッカーリーグDivision1初優勝の瞬間だった。
正直、この試合は自分が用意してきた戦術、特に攻撃面では思い描いていた形をほとんど出せなかった。おこしやす京都ACのパワー、プレーの強度に圧倒されていた時間も長かった。それでも、選手が最後まで諦めずに戦ってくれたおかげで、FC TIAMO枚方は優勝という結果を掴むことができた。
とはいえ、僕たちはまだ道半ばにいる。この関西サッカーリーグ優勝はあくまで『過程』で、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2020に出場する切符を得たに過ぎない。最大の目標である『JFL昇格』の戦いは、ここからが本番。再び、選手、スタッフ全員と気持ちを揃えて準備をし、目標に向かって突き進みたいと思っている。

  • 小川 佳純Yoshizumi Ogawa
  • Yoshizumi Ogawa

    1984年8月25日生まれ。
    東京都出身。
    07年に明治大学より名古屋グランパスに加入。
    08年に新監督に就任したドラガン・ストイコビッチにより中盤の右サイドのレギュラーに抜擢され、11得点11アシストを記録。Jリーグベストイレブンと新人王を獲得した。09年には、かつてストイコビッチも背負った背番号『10』を背負い、2010年のリーグ優勝に貢献。17年にはサガン鳥栖に、同年夏にアルビレックス新潟に移籍し、J1通算300試合出場を達成した。
    20年1月に現役引退とFC TIAMO枚方の監督就任を発表し、指導者としてのキャリアをスタートさせた。

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