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Vol.37 その瞬間は、ガンバのユニフォームで

  • 2021.10.05

    Vol.37 その瞬間は、ガンバのユニフォームで

発源力

©GAMBA OSAKA

練習中に足を痛めてしまい、復帰に向けて全力で調整中です。大事な終盤戦だけにチームの力になれないことがもどかしく、早くピッチに戻りたいと思っていますが、ただケガには我慢が必要だということも重々理解しているので、できるだけ早く戻れるように引き続き自分としっかり向き合って調整を続けようと思います!

そんな状況もあって、実は今、前回お話しした『200試合出場』のセレモニーを延期してもらっています。クラブからは他の選手と同じように、200試合を戦った次のホームゲーム、本来なら柏レイソル戦の前に花束贈呈のセレモニーをしたいと声をかけてもらったのですが、僕から延期して欲しいとお願いしました。
理由は2つあります。1つは、初めてガンバで節目の試合を迎えたのに、花束をもらう瞬間にガンバのユニフォームを着ていない自分に納得できないこと。また、息子に初めて花束贈呈をお願いしようと思っていた中で、ユニフォームを着たパパとしてその瞬間を迎えたいと思ったからです。100試合の時はまだ赤ちゃんだった息子も、今ではいろんなことがわかるようになってきました。サッカーをすることが仕事だということも理解し始めています。そんな今だからこそ、ガンバでの初めて迎える節目の試合に、初めて彼から受け取る花束はやはりガンバのユニフォーム姿でありたいと思っています。
プロサッカー選手として今後もできるだけたくさんの試合を戦いたいと思っていますが、一方で何が起きるのかわからないのがこの世界です。この先300試合目、400試合目の節目を迎えられるという保証はありません。だからこそ、決して誇れるような大きな数字ではないですが、この瞬間を大切にしたいと考え、クラブにもわがままを聞いていただきました。であればこそ、早くその日を迎えられることを僕自身も楽しみにしながら調整を続けます!

さて、先日から立て続けに、クラブからのいろんな発表がされています。9月末にはクラブコンセプトが、クラブ創立30周年記念マッチとなった先日の北海道コンサドーレ札幌戦では、新しいエンブレムが発表されました。ファン、サポーターの皆さんがこれをどう受け止められて、どんな反応があったのか、正直、現時点ではわかりません。ただ、賛否があるのは間違いないと思います。
世界を見渡せば何百年という歴史を数えるクラブもたくさんあり、サッカー界での『30年』は決して長い歴史ではないとはいえ、この変更に違和感を感じる人は多いかもしれません。もしかしたら「以前のエンブレムの方が格好良かった」と思った人もいるだろうし、極端な話「新しいエンブレムなら応援したくない」という人が出てきてもおかしくないと思います。逆に「格好いい!」とか「こっちの方が好き」「親しみを持てる」という方もいると思います。エンブレムはチームにとってのアイコン、顔なので、それを変える決断の大きさを思えば、そのくらい皆さんがいろんな感情に揺れているのは想像できるし、当然だと思います。

じゃあ、僕はどうか。正直にお話しすると、この話を聞いた瞬間、すごい決断に踏み切ったなと驚くと同時に、クラブの大きな覚悟を感じました。チームには、発表より前にコンセプト共々クラブの意向を伝えられ、そこにあるクラブの思いと、1年以上の時間をかけて検討を続けてきたという説明を受けましたが、仮にそれを聞いていなくても、エンブレム変更という大きな決断にどれだけの覚悟が必要だったのかは想像できます。
であるなら、僕もガンバの一員として、クラブの覚悟を一緒になって背負いたいと思いました。と同時に、改めてこのエンブレムを輝かせていく戦いをしなければいけないという思いが自分の中に備わりました。この世界では、クラブコンセプトも、エンブレムの価値も、最終的にはチームの結果によって浸透していくものだと考えればこそ、このエンブレムをつけて勝利を積み重ね、胸にある星を増やしていくことが、ガンバファミリーを代表してピッチに立つ選手の責任だとも受け止めました。それが、僕にとってのクラブの覚悟を一緒に背負うということであり、この大きな節目にガンバに在籍している自分の責任でもあると思っています。
と同時にこれは皆さんへのお願いですが、できればファン・サポーターの皆さんにもこのクラブの決断を一緒に受け止めてもらえないか、と思っています。以前からお伝えしているように、僕は皆さんもガンバという名のもとに戦うファミリーの一員だと思っています。であればこそ、クラブ、チームが背負っていこうとしている覚悟を、皆さんにも同じように背負い、30年という節目に、新たな一歩を踏み出そうとしているクラブに力を貸してもらえないか、と。

今回の発表を通して、僕は青い炎が、赤い炎より熱いということを初めて知りました。その熱さとともに30年を節目として新たなマインドでこの先の歴史を進んでいこうとするクラブの思いにも共感しています。であればこそ、僕は皆さんと一緒に青い炎をガンバに関わるファミリーみんなでもっと熱くすることを目指しながら、変化にしっかり向き合いたい、受け止め、進んでいきたいとも思います。もっとも、これは強制ではありません。最初に書いた通り、人それぞれ受け止め方は違って当然です。でも、ガンバを応援しよう、これからもガンバとともに戦っていこうと思っていただいているのなら、新エンブレムを背負って再スタートを切ろうとしているクラブの覚悟を僕らと一緒に背負い、日本、アジア、そして世界へと輝かせていく一員として戦ってもらいたいということを僕の想いとして伝えておきます。

  • 昌子 源Gen Shoji
  • Gen Shoji

    1992年12月11日生まれ。
    兵庫県出身。
    11年に米子北高校から鹿島アントラーズに加入。14年には自身初のJ1リーグフル出場を実現するなど主軸選手に成長を遂げ、16年のJ1リーグや天皇杯優勝、18年のAFCチャンピオンズリーグ制覇などに貢献した。
    18年12月に完全移籍が発表されたトゥールーズFCでもすぐさまレギュラーに定着したが、2シーズン目はケガに苦しみ、長きにわたり戦線離脱。その状況を踏まえてJリーグへの復帰を決断し、今年2月にガンバ大阪への完全移籍が発表された。
    日本代表にも14年に初選出。18年のワールドカップ・ロシア大会でもレギュラーとして活躍した。

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サバ缶ぺぺロンチーノ/村田英理子