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Vol.60 (一社)横河武蔵野スポーツクラブ 横河武蔵野FC U-12監督兼横河武蔵野スクールコーチ/神田敦史

  • 2024.04.10

    Vol.60 (一社)横河武蔵野スポーツクラブ 横河武蔵野FC U-12監督兼横河武蔵野スクールコーチ/神田敦史

指導者リレーコラム

選手自身の考える力を大切に、成長の段階に合わせた指導でサッカーを通じた人との関わり方、選手の主体性を育む指導を心掛ける神田敦史さん。時代の流れとともに変化するものや変わらずに必要なこと、この世代の子どもたちを指導する上で大切にされていることをお聞きしました。

―現在の活動内容と1日のスケジュールの流れについて聞かせてください。

神田 スクール指導と小学生チームの監督をしています。未就学児から小学6年生までの子どもたちがいます。お昼前くらいに事務所に来て、まず事務仕事をします。15時ごろからスクールの指導をして、その後にチームの活動を担当しています。
うちのクラブはスクールといって幼稚園から小学生までの子どもたちを教えているのですが、それとは別に代表チームを持っていて、スクールが終わったあとに同じグラウンドで練習しています。この代表チームは、年に2回ある小学3年以上を対象としたセレクションに受かった選手たちが所属しています。私はスクールを指導したあとに、代表チームを指導する流れです。

―このチームに関わることになった経緯は?

神田 僕自身がこのクラブのOBで、選手としてU-18まで在籍していたんです。高校卒業後にアルバイトとして、このクラブのスクールスタッフとして働いていました。そのときにチームの指導をさせていただく機会があって。それまでは指導という立場について考えたこともなかったのですが、やっていると楽しくて続けていきたいと考えるようになりました。そして僕の方から「雇ってくれませんか」と打診して今に至ります。

―選手としての経歴を教えてください。

神田 選手としては、中学高校まで横河武蔵野FCでプレーしていました。スクールに通うところから始まって、そこからU-15を経て、U-18の卒業のときに選手としての区切りをつけました。

―選手として思い出に残るシーンはありますか?

神田 選手時代のポジションはディフェンスでした。やっぱり勝ち負けがあるので、勝ったときはすごく嬉しかったです。中学3年のときの試合だったかな。すごい土砂降りのなかで、勝てば東京都ベスト4という状況でFC東京さんとの試合でした。今は人工芝ですが、当時は土のグラウンドだったので、土砂降りでボールも転がらないような泥だらけのなかでやった試合はすごく印象に残っていますね。最後はPK戦での勝利でした。

―横河武蔵野FCはどのようなクラブチームですか?

神田 僕が子どものときからあまり変わっていなくて、スクールからU-12、15、18があり、JFLに所属するトップチームまで、ピラミッド型の組織として形成されています。現在は設立当初と運営元が変わっていて、一般社団法人横河武蔵野スポーツクラブとして運営しています。
家から近くて自転車で通える距離だったので、小学生の頃からいつもグラウンドまで自転車で通っていました。地元の近くにあるクラブチームという感じでしたね。4つ上の兄がサッカーをしていて、僕はそれを追いかけて小学生から始めました。兄も含めて、近くにこういった大きなクラブチームがあったこともサッカーを始めたきっかけと言えるかもしれません。

―指導者として大切にしていることはどんなことでしょうか?

神田 選手を主体として、考えだったり自主性を引き出してあげたいと思っています。答えを教えすぎたり、出しゃばらないようにしたい、というのが大きなところです。

―幼い子ども年代への指導で大切にしていることはありますか?

神田 今、言ったこととさほど変わりありません。でも、やはり小さい子どもは、本人の引き出しというものがまだ少ない。なので、引き出しを作ってあげないといけないのですが、そのときに指導者の凝り固まった考えを押しつけ過ぎないように、自由な発想を抑えないようにしたいと思っています。

―年齢が上がるとともに、チームプレーを考えられるようになってくる時期だと思いますが、そのあたりはいかがですか?

神田 小さいうちは、視野を広く持って多くの人と関わるのはなかなか難しいものです。個人から2人ベース、そこから3人ベース、そして小学6年くらいになったらチームベースで、というように成長段階に合わせて練習形態を変えていくことが大事かなと思っています。そして、そのベースになるのは、やはりテクニック。そこは伝えていかなければいけないと思っています。ですが、テクニックだけではサッカーになりません。自分だけがやりたいことをやっていてもしょうがないですからね。サッカーは状況判断が一番大事だと思っているので、テクニックをきちんと試合中の場面に合わせて使えるようになることが必要です。
小さいうちはやりたいことをガンガンやればいいと思いますが、年代が上がるにつれてチームとしてやらなければいけないことが多くなっていきます。その部分をきちんと伝えるということを心がけています。

―指導者として長くご活躍されていますが、時代とともに子どもたちが変わってきたところはありますか?

神田 熱心な子が増えた印象です。サッカーで頭がいっぱいという子が増えたような気がします。いろいろなこと知っていますし、テクニックをはじめサッカーが上手な子が増えていますね。年々レベルは上がっていると感じます。

―子どもたちが知識を集める機会が多いからでしょうか?

神田 YouTubeなど手軽に見て学べる材料が身の回りにあるということもそうですね。あとは、今の子どもたちの親世代は、Jリーグが発足してサッカーに夢中になった年代が多い。子どもたちは親を見て興味を持つというという流れがあるかなと思います。おそらくもう少し上の世代だとそれが野球だったんですよね。それが今はサッカーをやってきた方が多い。そこが影響している印象もあります。

―神田さんのお子さんたちもサッカーを?

神田 はい。僕の子どもたちも、横河武蔵野FCとは違うチームでサッカーをしています。口出しはしません。土日は自分も試合があったりするので、子どもたちの話を聞くくらいしかできていませんが、楽しそうにやっています。

―指導者としての転機は?

神田 今振り返れば、大学生のときにアルバイトで横河武蔵野FCの活動を見られたこと、小学生チームの指導を経験させてもらえたことが転機だったのかもしれません。今でも指導者が自分に向いているかどうかはわかりませんが、当時から変わらず、今もとても楽しいんです。それに指導者になっていなくても、何かしらでサッカーに関わっていたと思います。違う仕事をしていたとしても、休みの日はサッカーをしていたでしょう。サッカーにずっと携われる道を選んだのは自然なことで、それが指導者だったという感じです。

―個人もしくはチームとして、今後の展望や目標をお聞かせください。

神田 指導者を続けることを諦めたくない。継続的に続けることが大変な職業だと思っているので、強いて言えば「続ける」ということが目標です。
チームとしては成績を出すことですが、今は指導している小学生の子どもたちが、どういう選手になっていくかを大事に思っています。かつて指導した子どもがプロになったり、昨年末も高校サッカー選手権に指導した子が何人か試合に出ているのを見ました。これからも選手たちの今後の活躍を見ていきたいですし、そのためにもチームで頑張っていきたいと思います。サッカーの分野だけでなく、大きくなってちゃんとした仕事を持っている子もいます。そういった成長した姿を見るのはすごく嬉しいものですね。

―最後にこれだけは発信しておきたいというようなことがあればお願いします。

神田 指導者はサポート役だと思っています。主役が選手である以上、選手がサッカーに対して主体的に取り組める環境づくりを徹底したいと思っています。練習でも「自分がサッカーをやる」ということに対して、他人事になったり、やらされて漫然とやっているようでは、サッカーは上手くなりません。選手本人の「楽しいから、負けたくないから、勝ちたいからやる」という気持ちをもとに、指導者そして保護者の方も含めてしっかりとした携わり方ができると、いい選手が育つと思っています。その一部分として、自分は頑張っていきたいです。
クラブとしては、小学生から大人まで所属するチームはあまりないし、地域に根ざすクラブとして地域の方々にスクールなどで楽しんでもらいたいと思っています。武蔵野市内の競技場などで大人のチームが試合をすることもあるので、そういった場でいろいろな方にこの競技を観る楽しさやプレーする楽しさを提供できるように、クラブとして頑張っていきたいです。

―本日はありがとうございました。次の指導者のご紹介をお願いします。

神田 水戸ホーリーホック ジュニアユースコーチ 大槻邦雄さんです。

<プロフィール>
神田敦史(かんだあつし)
1987年生まれ、東京都三鷹市出身。横河武蔵野FC U-12監督/横河武蔵野FCスクールコーチ兼任 横河武蔵野FC U-15・18 OB
横河武蔵野FCのU-18卒業後、同クラブスタッフとしてチームに関わった経験から指導者の道へ。現在は横河武蔵野FC U-12の監督とスクールコーチを兼任。B級ライセンス取得。

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