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Vol.6 ガンバ大阪②

  • 2020.06.23

    Vol.6 ガンバ大阪②

発源力

全体練習が再開し、少しずつガンバでプレーしている自分にも馴染んできました(笑)。少し前から暑くなってきた分、キツさも増していますが、チームメイトと一緒にボールを蹴るのは楽しい! 2ヶ月近くみんなでボールを蹴っていなかったので、まだまだスムーズにいかないことも多いけど、再開に向けてチーム、個人として、しっかり追い込んでいきたいと思っています。
前回は、加入にあたってガンバに縁を感じた出来事について話しましたが、今回は加入を決めた理由と自分が使命として感じていることについて話そうと思います。
コラム④でも書いた通り、Jリーグ復帰を決めた僕にいち早く正式なオファーを出してくれたのがガンバでした。正直に言えば、仲介人からはガンバがオファーをくれた後に、僕の獲得に興味を示してくれたクラブもあったと聞いています。でも日本のシーズンが始まっている難しい状況下で、真っ先に手を挙げてくれたガンバの思いに応えたかった。と同時にその感謝の気持ちは、チームに貢献していくことで伝えていかなければいけないと思っています。
この「貢献」は、勝利という結果だけではなく、そこに向かう過程においても言えることです。もちろん、ガンバには経験豊富な選手や『タイトル』経験者もいるし、クラブとしての歴史もあります。だからこそ、まずはガンバの色に自分があわせていくことが第一だと思っていますが、ただ合わせるだけでは僕を獲得してもらった意味がない。だからこそ、昌子源という個性がチームのプラスアルファになるように、チームに新しい風を吹かせることも使命だと感じています。
じゃあ、その個性は何かといえば、僕自身はセンターバックとしてのリーダーシップがそれにあたると考えています。ゴールキーパーとセンターバックはある意味、チームの中で最も失点に近いポジションで、ピッチ上の最も危険なエリアを任されています。だからこそ、プレーの質ということだけではなく、その空気感、威圧感も含めて相手チームにプレッシャーを与えなければいけないし、味方に対してもチームに喝を入れたり、仲間を叱咤することでいい緊張感を持続させることが不可欠だと思っています。そうした「闘う」姿勢を最終ラインで示し続け、かつ、それによってセンターバックとしての風格を示すことができれば、チームにいい競争力を生み出すだけではなく、チームが苦しい、しんどい時間帯に踏ん張れる力にもなるはずです。
もっとも、選手には人それぞれ特徴があるので、みんながみんな同じリーダーシップを発揮しなければいけないとは思っていません。例えば、今のガンバにも弦太(三浦)のように経験のある選手と若手とを繋ぐ緩和剤みたいな役割を果たしながら、プレーで牽引する選手もいれば、ヤットさん(遠藤保仁)のように多くを語らずとも圧倒的なプレーの存在感とパスに込めたメッセージでチームを引っ張ってくれる選手もいます。彼らの存在が間違いなく不可欠だということは、僕が言わなくても、ガンバの歴史が物語っていると思います。それと同じで、僕も自分の個性をガンバにとって不可欠だと言われるものにしていきたい。事実、近年こそガンバは『タイトル』から遠ざかっていますが、過去の『タイトル』の歴史を振り返ると、そうした空気感、威圧感を備えたセンターバックが必ずリーダーシップを発揮していました。ツネさん(宮本恒靖監督)や智さん(山口智ヘッドコーチ)、岩下敬輔さん(サガン鳥栖)らもその一人だと思います。でも正直、近年のガンバには、そういった空気感、威圧感をまとったセンターバックは少ないように感じているし、であればこそ、自分の個性、持ち味を最大限に発揮することは、このチームの力に直結し、ひいては『結果』に貢献するということにも繋がっていくはずだとも思います。幸い、そのための声のデカさも持ち合わせているので(笑)、普段の練習でも、試合でも最大限活かしていこうと思います!

  • 昌子 源Gen Shoji
  • Gen Shoji

    1992年12月11日生まれ。
    兵庫県出身。
    11年に米子北高校から鹿島アントラーズに加入。14年には自身初のJ1リーグフル出場を実現するなど主軸選手に成長を遂げ、16年のJ1リーグや天皇杯優勝、18年のAFCチャンピオンズリーグ制覇などに貢献した。
    18年12月にトゥールーズFCに完全移籍。すぐさまレギュラーに定着するも2シーズン目はケガに苦しみ長期の戦線離脱に。その状況を踏まえてJリーグへの復帰を決断し、20年から3シーズンはガンバ大阪で、23年は鹿島アントラーズでプレー。24年はFC町田ゼルビアに完全移籍となった。
    14年に日本代表に初選出。2018FIFAワールドカップ ロシア出場。

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