ブラジルリーグ2部・アバイーFCのゼネラルマネージャーを務めるのが、選手としても同クラブで活躍したMarquinhos Santos氏だ。セリエA(1部リーグ)昇格を目指すチームを支える彼の強化策とは? そして、サッカー王国の地方クラブならではのチームマネジメント術とは、どのようなものなのか。Marquinhos Santos氏がクラブ運営の内情を明かす。
―MarquinhosさんはアバイーFCの強化担当者として、どのような理想のチーム像を思い描いているのでしょうか?
Marquinhos まずはセリエBを勝ち上がり、セリエAに残留するという目標をしっかりと定め、それが終わってからの州選手権もいいチーム状態で戦える準備をすることに、すごく気を遣っています。なぜなら、アバイーFCというクラブは私が現役の頃からずっと、セリエBからセリエAに昇格しても1年か2年ほどで降格してしまう状況を繰り返していますから。私が現役のときに在籍したサントスやサンパウロのように、セリエAで優勝争いをするようなクラブになりたいとは現時点ではあまり考えておらず、セリエBで戦っている今はまず、セリエAに昇格したい思いでいっぱいです。
―常にセリエAで戦うチームをつくることが、目下の目標ですか?
Marquinhos はい、そういうことです。なぜなら、セリエAとセリエBではサッカー協会から給付される金額に大きな差があるからです。セリエBでの給付金額はおよそ700万レアル(約1億4000万円)ですが、セリエAで戦えばおよそ3000万レアル(約6億1000万円)の収入が見込まれます。クラブを経営する上でも、その金額の差はまったく違いますよね。だから、セリエBで何度も優勝することよりも、セリエAで戦い続けることの方が重要なのです。しっかりとした収入を得ながら、サッカークラブを運営していくためにもね。
―セリエAで戦い続けるという目標のために、アバイーFCにとって今後に必要なことは何でしょうか?