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Vol.54 僕が考える、現時点での外国籍選手ベストイレブン。

  • 2022.06.21

    Vol.54 僕が考える、現時点での外国籍選手ベストイレブン。

発源力

©GAMBA OSAKA

今回も少し試合から離れた話をしてみます。皆さんはチームにおける外国籍選手の役割をどのように考えていますか?以前は、明らかに『助っ人』の印象が強く、一人で試合を決めてくれるストライカーや圧倒的な存在感でチームを勝利に導いてくれる選手が重宝されていましたが、近年は少し外国籍選手に求められる役割が変わってきたように感じます。

事実、僕がプロになった11年頃は正直、まだ外国籍選手が特別扱いされることも多かったというか。多少、練習で手を抜いていても試合で活躍したらOKという雰囲気もありましたが、今は違います。『日本のサッカー』やチームに適応することが第一に求められるようになったし、外国籍選手だからと言って特別扱いされることもなく、日本人選手と同じように練習をし、競争をして、その中からパフォーマンスの良い選手が選ばれて試合に出ることがほとんどです。ガンバも然りで、カタさん(片野坂知宏監督)は常に日本人、外国籍選手を分けることなく、練習でパフォーマンスの良い選手、求める仕事をしっかりとやってくれる選手を起用されています。
これは、以前は3人だった外国籍選手枠が5人に増えたことも関係していると思いますが同時に、日本のサッカーの進化、レベルアップを物語っているとも思います。実際、近年は外国籍選手がパッときて簡単に活躍できるリーグではなくなってきていますし、外国籍選手からそうしたコメントもよく聞きます。裏を返せば、それを感じた外国籍選手が日本のサッカーへの理解を深め、献身的にプレーすることによって、新たに加入してくる外国籍選手の意識を変えてきたところもあるかも知れないし、そうした彼らの活躍に引っ張られ日本人選手の意識が変化し、日本のサッカーが成長を続けてきた部分もあると思います。実際、僕自身も、さまざまな外国籍選手と対峙したり、隣に並んでプレーすることで、たくさんのことを学んできたことが自分の成長に繋がってきました。ピッチで「こいつ、やべえな!」と体感して闘争心を掻き立てられたこともたくさんあります。

そこで今回は、11年に僕がプロになってから同じチームでプレーした、あるいは、対戦相手として戦った選手の中から『昌子源的・Jリーグの外国籍選手ベストイレブン』を選んでみようと思います!いうまでもなく、Jリーグには歴代、素晴らしい外国籍選手はたくさんいましたが、あまりに広範囲だと絞りきれないので今回はこの基準で選びます。中には現在もJリーグでプレーしている選手もいますが、あくまで僕に強いインパクトを残したプレーを基準に選んだので、所属チームはその当時のチーム名を記します!
まず、ゴールキーパーの候補は3人。キム・スンギュ(ヴィッセル神戸)、ランゲラック(名古屋グランパス)、ヤクブ・スウォビィク(ベガルタ仙台)。彼らに共通しているのは、チームの調子が悪かろうと、下位に低迷しようと、一貫して安定したパフォーマンスを示していたことです。中でもナンバーワンのインパクトを残したのがスンギュ。守備範囲が広く、全てのクロスボールに一切の迷いなく出てくるし、どの試合を見ても「こいつ、一人で守ってるやん!」というパフォーマンスを示していました。
次にDFライン。両サイドバックは左右一択で、右がエウシーニョ(川崎フロンターレ)、左がティーラトン(横浜F・マリノス)。いずれもチームの優勝を支えたメンバーの一人で、対戦相手が嫌がるプレーができる選手でした。そしてセンターバックは…悩みました!僕は外国籍CBとコンビを組んだことも多く…ファン・ソッコ(鹿島アントラーズ)、チョン・スンヒョン(鹿島)、キム・ヨングォン(ガンバ)、クォン・ギョンウォン(ガンバ)の誰もが隣にいて心強かったし、センターバックとしても多くのことを学ばせてもらいました。なので選ぶのが一番難しかったですが、今回は、一緒に組んだ選手から一人、対戦相手としてすごいたと思った選手を一人選ぶことにします。
まず、前者はヨングォンです。彼はいわゆる人に強い『ザ・韓国人』的センターバックタイプではないですが、細かな駆け引き、対応がめちゃめちゃ巧く、選手としてのポテンシャルが圧倒的に高い選手だと感じました。そして後者は…チアゴ・マルチンス(横浜FM)も捨て難いですが、ジェジエウ(川崎)にします!ブラジル人DFは人に強く、個で守る印象も強いですが、ジェジエウはそれに加えてカバーリング能力が抜群で、足の速さも活かして、いろんなところに顔を出し、結局最後はジェジエウが守ったね、というプレーを要所要所で光らせた選手でした。

ボランチの候補者はたくさんいて、レオ・シルバ(アルビレックス新潟)、ダワン(ガンバ)、ディエゴ・ピトゥカ(鹿島)、アンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)。そのうち、イニエスタは個人的に彼が途中出場した一度しか対戦したことがないのと、僕が挙げなくても世界中の名だたる選手が彼をベストイレブンにしてくれると思うので敢えて入れません(笑)。またダワンも同じチームにいてこんなに短期間で心を掴まれた選手は久しぶりなので選出しようか悩みましたが、凄さが他チームにバレすぎたら嫌なので外し(笑)、結果、レオ・シルバ、ピトゥカを残します。
その彼らを選出した上で、僕が理想とする4-3-3のシステムにあてはめ、アンカーにレオ、右インサイドハーフにピトゥカ、それを踏まえて、左のインサイドハーフに巧さが際立っていたレアンドロ・ドミンゲス(柏レイソル)を置きます!実は、プレースキックが凄すぎて「FKのチャンスを与えた時点で90%決められる」と思っていたジョルジ・ワグネル(柏)をドミンゲスのところに置くことも考えましたが、プレースタイル的に違うと思ったので泣く泣く外し、柏のJ1昇格、即J1優勝を支えたドミンゲスを据えました。
そして、1トップはレアンドロ・ダミアン(川崎)!彼は、先に書いた近年のJリーグにおける象徴的な外国籍選手。得点能力はもちろん、チームへの献身性、時にキャプテンマークを巻くほどの仲間からの信頼感を加えると今のJリーグでも群を抜いているように思います。そして、右には、圧巻の身体能力、高さを備えながら、スピードもあってドリブルもできる万能FWのオルンガ(柏レイソル)を据え、左にはカイオ(鹿島)を置きました。
カイオは、これまで同じチームでプレーしていた外国籍選手の中で、異常な成長速度で手に負えない選手になった印象があります。鹿島に加入したての頃はただの生意気な選手でしたが(笑)、トニーニョ・セレーゾ監督にめちゃめちゃ怒られながらも日に日に自信をつけてプレーが変わっていった姿が今も忘れられません。そのカイオが左からギャンギャン仕掛けてクロスを上げ、真ん中のダミアンか、大外からオルンガが入ってきたら…100%、点が決まるはず!

スンギュ、エウシーニョ、ジェジエウ、ヨングォン、ティーラトン、レオ、ピトゥカ、レアドミ、オルンガ、ダミアン、カイオ…ってか、このチーム、めちゃ強そうじゃないですか?!センターバックとしては絶対に対戦したくないけど(笑)。

  • 昌子 源Gen Shoji
  • Gen Shoji

    1992年12月11日生まれ。
    兵庫県出身。
    11年に米子北高校から鹿島アントラーズに加入。14年には自身初のJ1リーグフル出場を実現するなど主軸選手に成長を遂げ、16年のJ1リーグや天皇杯優勝、18年のAFCチャンピオンズリーグ制覇などに貢献した。
    18年12月に完全移籍が発表されたトゥールーズFCでもすぐさまレギュラーに定着したが、2シーズン目はケガに苦しみ、長きにわたり戦線離脱。その状況を踏まえてJリーグへの復帰を決断し、20年2月にガンバ大阪への完全移籍が発表された。
    日本代表にも14年に初選出。18年のワールドカップ・ロシア大会でもレギュラーとして活躍した。

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