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Vol.14 2つの目標実現に向けて

  • 2020.10.22

    Vol.14 2つの目標実現に向けて

BRAIN〜ズミの思考〜

今シーズン最初のミーティングで、僕はFC TIAMO枚方の監督として、2つの目標を選手に伝えた。

1つ目は、シーズン無敗でのJFL昇格。
2つ目は、天皇杯本大会に出場し、Jリーグのチームに勝つこと。

単なるJFL昇格ではなく「無敗で」としたのは、昨シーズン、FC TIAMO枚方が公式戦で敗れたのは関西サッカーリーグdivision1の1試合と、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地決)の1次リーグ3回戦、そして、KSLカップ2019(今年は開催なし)準々決勝の3試合だったから。つまり、昇格争いには関係のないKSLカップを除くと、シーズンでわずか2敗しかしていないにもかかわらず、JFLに昇格できなかったことになる。だからこそ今シーズンは無敗でいくしか、JFL昇格を達成できないと考えた。
結果、FC TIAMO枚方は、同リーグ戦を3勝4分で優勝することができた。その数字を見ての通りここまでは、当初描いていた通りの戦いができているとも言えるが、引き分けが多いのは気になる。負けてはいないが勝ち切れていない、では地決を勝ち抜けないからだ。

地決は、12チームが4チームずつの3グループに分かれて1次リーグを戦い、各グループ1位の3チームに各グループ2位の中で成績最上位の1チームを加えた計4チームが決勝リーグに進出できることになっている。その中でJFL昇格の切符を掴めるのは上位2チーム。昨年のFC TIAMO枚方は1次リーグを2勝1敗の2位で終えたものの、得失点差で涙を飲み、1次リーグ敗退となった。その反省からも地決を勝ち上がるには、引き分けではなく勝ち切るチカラが必要になる。先制した試合を勝ち切るチカラ。ビハインドの状況を覆して逆転できるチカラ。そのためには練習から、より多くのチャンスを作り出し、点を獲るチカラをより大きくすることを選手に意識させなければいけない。
また、Vol.3でも触れたように地決は、1次リーグは3日間の連戦、決勝リーグも中1日で3試合という、かなりタイトなスケジュールでの開催となる。コンデションや調子を見極めた上での選手起用、試合後に選手を急ピッチで回復させるためのリカバリーの工夫など、細かい部分が明暗を分けることになるはずだ。チームだけではなく、クラブ全体として良い準備ができるかがカギになりそうだ。

一方、2つ目の目標である天皇杯についても、FC TIAMO枚方はクラブ史上初の本大会への切符を手にし、目標に向かって戦いを継続中だ。Jリーグのチームに勝つことを意識させたのは、選手のモチベーションを高いところで保たせたかったのと、天皇杯を勝ち進み、全国的に注目してもらうことになれば、枚方市やスポンサー各社様の名前を全国に広くアピールできると思ったからだ。枚方を「まいかた」ではなく「ひらかた」とちゃんと読んでもらえるように、枚方を代表して戦う、という決意で臨みたい。個人的にはヤンマースタジアム長居で行われた2回戦の奈良クラブとの試合で指揮をとった時の高揚感が忘れられない。次は、Jリーグが行われるスタジアムでJクラブと対戦できるように、まずは10月28日に開催予定のアルテリーヴォ和歌戦との3回戦に向けて、しっかりと準備したいと思う。

今シーズンも早いもので始動から約9ヶ月が経とうとしている。初めての監督業は、チームの指揮はもちろんのこと、細部に至るまで全てが素晴らしい経験で、僕自身も学びの多いシーズンになっている。もちろん、全てが順風満帆とはいかず、新型コロナウイルスとの戦いも含めて頭を悩ませた時期もあり、選手にとっても難しいシーズンになったはずだが、それぞれが、それぞれの立場で、その都度、最善の策を考え、前を向き、乗り越えてきた経験は、ここから先、より厳しい戦いが待ち受ける終盤戦で必ず活かされるはずだ。こうした過去に例を見ない難しいシーズンになった中でも、FC TIAMO枚方を応援、サポートしてくださってきた全ての方たちのために、持ちうる力の全てを注いで戦い抜き、2つの目標を実現したいと思っている。

  • 小川 佳純Yoshizumi Ogawa
  • Yoshizumi Ogawa

    1984年8月25日生まれ。
    東京都出身。
    07年に明治大学より名古屋グランパスに加入。
    08年に新監督に就任したドラガン・ストイコビッチにより中盤の右サイドのレギュラーに抜擢され、11得点11アシストを記録。Jリーグベストイレブンと新人王を獲得した。09年には、かつてストイコビッチも背負った背番号『10』を背負い、2010年のリーグ優勝に貢献。17年にはサガン鳥栖に、同年夏にアルビレックス新潟に移籍し、J1通算300試合出場を達成した。
    20年1月に現役引退とFC TIAMO枚方の監督就任を発表し、指導者としてのキャリアをスタートさせた。

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