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Vol.17 2020シーズン

  • 2020.12.10

    Vol.17 2020シーズン

BRAIN〜ズミの思考〜

JFL昇格を決めた全国地域サッカーチャンピオンズリーグ決勝ラウンドを終えて、チームは1週間のオフを挟み練習を再開した。来季のJFLの開幕が3月の2週目あたりということでオフを取りすぎないようにすることと、来季に向けた新戦力の練習参加を受け入れるためだ。もうすでに来季への準備は始まっている。

FC TIAMO枚方は現在、J3クラブライセンスを取得していないため、来季のJFLで4位以内に入ったとしてもJ3に昇格することはできない。スタジアムや練習環境などの問題を解決するには時間が必要だ。ただJFLに昇格できたことでクラブを取り巻く環境に良い変化が生まれ、J3昇格への準備が加速することを期待してるし、実際クラブが大きく変わろうとするその中に自分がいられることにも大きなモチベーションを感じている。

現役を引退し、FC TIAMO枚方の監督に就任することから始まった今シーズンは本当にいろいろなことがあった。引退初年度、初の監督業と、スタートしたばかりの頃は緊張感や不安もあったが、新たなチャレンジはやりがいに満ちていて、シーズンが進むにつれて楽しさも増していった。新型コロナウイルスの蔓延により今まで経験したことのない状況も経験したが、それも成長につなげようとポジティブに受け止め、試行錯誤を繰り返した。

チーム始動から最初の公式戦を迎えるまで約半年間もあいたことで正直、選手のモチベーションやコンディションを整えるのはとても難しかった。僕が考える練習のオーガナイズや選手・チームのマネジメントの面での経験不足、力不足から思うようにいかないこともあったが、いろんな状況に対して自分の信念をぶらさずに向き合ってこれたと思っている。目標の1つに『チームを勝たせられる監督』『選手を成長させることができる監督』になることを描いていたが、正直、それを実現できたとは思っていない。1年を通して負けはしなかったが引き分けが多く、JFL昇格という目標は達成できた一方で、勝たせられたのかという部分では物足りなかった。今後は勝ち切るチームになれるよう努力していきたいと思う。

初めて監督業を経験し、改めて重要なのは『マネジメント能力』だと感じた1年でもあった。チームの目標を達成するために、全員を同じ方向に引っ張っていけるか。そして、勝つために必要な練習をオーガナイズできるか。
どれだけ良い選手が揃っていてもモチベーションに差があったり、自分勝手にプレーする選手がいるとチームは勝てない。また高いポテンシャルを持った選手がいても、選手が意欲的にプレーできる練習、チームが目指すサッカーへの理解を深めるための練習ができなければ、目指すサッカーは表現できない。もちろん、自分1人では全てをオーガナイズすることは難しく、GMやコーチングスタッフに助けてもらうことも多々あったが、来年も引き続き、質の高い練習ができるように僕自身も学びながらチームを作っていきたいと思う。

また、選手に「伝える能力」も不可欠だと感じた。意識したのは、ミーティングや練習中にダラダラと長く喋らず、できるだけ簡潔に、分かりやすく伝えること。それにあたってはこのコラムを始めたこともとても有意義で、思いや考えを文字にすることで自分の頭の中を整理する時間にもなった。また、みなさんに自分の考えを伝える、それを受け取ってもらえるというモチベーションもエネルギーになりました。今年のコラムはこれが最終回になりますが、来年も引き続き、JFLという新たなステージで感じたことを月1回のペースで伝えていきたいと思っています。1年間、読んでいただきありがとうございました。

  • 小川 佳純Yoshizumi Ogawa
  • Yoshizumi Ogawa

    1984年8月25日生まれ。
    東京都出身。
    07年に明治大学より名古屋グランパスに加入。
    08年に新監督に就任したドラガン・ストイコビッチにより中盤の右サイドのレギュラーに抜擢され、11得点11アシストを記録。Jリーグベストイレブンと新人王を獲得した。09年には、かつてストイコビッチも背負った背番号『10』を背負い、2010年のリーグ優勝に貢献。17年にはサガン鳥栖に、同年夏にアルビレックス新潟に移籍し、J1通算300試合出場を達成した。
    20年1月に現役引退とFC TIAMO枚方の監督就任を発表し、指導者としてのキャリアをスタートさせた。

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