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Vol.84 ルヴァンカップ敗退。柴崎岳の鹿島復帰。

  • 2023.09.19

    Vol.84 ルヴァンカップ敗退。柴崎岳の鹿島復帰。

発源力

©KASHIMA ANTLERS

タイトルを目指したルヴァンカップは準々決勝・名古屋グランパス戦に敗れ、敗退しました。鹿島はJリーグで最も多くのタイトルを獲得してきたクラブで、だからこそタイトルを獲って当たり前、獲らなければいけないクラブだという自覚のもとで臨んだ大会でしたが、タイトルは過去に獲ってきたから獲れるほど甘いものじゃないということを改めて痛感した気がしています。

準々決勝を振り返ると、まず、第1戦を1-0で締め括れなかったことについては僕自身、クローザーとしての役割を求められてピッチに立っていただけに責任を感じています。これまでも試合終盤にピッチに立ち、システムを3バックに変更して守り切った試合は何度かありました。ただ、その状況で失点したのは今回が初めてで…もちろん原因は1つではなく、いろんなミスが重なった結果だとは思います。でも、アディショナルタイムを含めてもわずか10分ほどの時間で自分の役割を全うできなかったのは間違いなく、自分の力不足だと受け止めています。
とはいえ、この時はまだ同点で前半を折り返しただけの状況で、今年から『アウェイゴール』がなくなったことからもホームでしっかり勝てばいいということに気持ちを揃えて臨んだ第2戦でした。ホームではJ1リーグ第8節・ヴィッセル神戸戦で敗れて以降は負けなしだということも追い風にしようという雰囲気もありました。
ただ、3分という早い時間帯に絶対的な自信を見せてきたセットプレーから失点して出鼻を挫かれ、後半、隼斗(仲間)のゴールで追いついたものの2点目を奪えないまま延長戦に突入し、またしても最後の最後で失点してしまいました。失点=自分たちの守備に課題が残ったのは事実ですが、その得点を許した相手が、いずれもU-21の若い選手だったということにも改めて自分たちとの差を突きつけられた気がしています。

というのもルヴァンカップに限らず、過去の一発勝負のトーナメント戦では決まって、若い戦力の台頭、活躍がチームに流れを呼び込んできた印象があるからです。実際、ルヴァンカップには以前から満21歳以下の選手を対象に『ニューヒーロー賞』が設定されていますが(注:17年までは満23歳以下)、それが若い戦力の奮起にもつながっているのか、まさにニューヒーローが台頭したチームが結果を掴んできたのも事実で…。鹿島の過去の歴史を振り返っても、サコくん(大迫勇也/神戸)が21歳でMVPに輝いた11年も、20歳の岳(柴崎)がMVPに輝いた12年も優勝していますし、秀平くん(赤崎)がニューヒーロー賞を獲得した15年も優勝しています。
もちろん、若い選手の台頭、活躍はその選手個人の実力ということはもちろん、経験のある選手のサポートや、若い選手が伸び伸びとプレーできるチームの雰囲気などがあってこそで…。その点においても今年の鹿島は物足りなかったと言わざるを得ないと考えても、僕たちベテランもこの現状を真摯に受け止めるべきだと感じました。

この結果を受け、僕たちが今シーズン獲得できる可能性のあるタイトルはJ1リーグに絞られました。直近の27節・セレッソ大阪戦は早い時間帯で10人になるという苦しい展開の試合をものにできましたが、現時点で首位・神戸とは勝ち点差6の開きがあることを考えれば、残り7試合は絶対に取りこぼしは許されません。僕自身は、ここまでなかなかチームに貢献できていないですが、残りのシーズンで少しでも鹿島のために貢献できたと胸を張れるように、今一度、自分にできることは何なのかをリマインドした上で、残り7試合を戦いたいと思います。

その終盤戦を戦う上で、心強い仲間が帰ってきました。同期の柴崎岳です。鹿島で共にプレーするのは16年以来で、お互い大人になったな〜と思う部分もありますし、かつて岳がピッチで示してきた凄さを知っているからこそ、久しぶりに彼のプロフェッショナルイズムや意識の高さに触れても「ああ、そうだったよな」「そうそう、これこれ」と全く驚かない自分もいます。もっとも初めて一緒にプレーをする若い選手は岳の一挙手一投足に刺激を受けている選手も多く、それはピッチの内外におけるチームのポジティブな空気にもつながっています。
そして、相変わらずの人気っぷり! クラブもそこに便乗して、岳の復帰が決まった途端、さまざまな記念グッズの発売準備をしていますし、チケットの売れ行きも右肩上がりだと聞いています。それを横目で見ながら、同じく今年、鹿島に復帰した僕やナオ(植田直通)をはじめ、優磨(鈴木)や安西(幸輝)ら『復帰組』とは「あれ? 俺らの時も記念グッズって発売された?」などと互いにツッコミあい、だけど毎回「僕らのグッズを出したところでさほど売れないだろうから、仕方ないな」と納得しています(笑)。そして最後は、僕らもまた『復帰組』であることを忘れられないように、ピッチでしっかり存在感を示そうと手を取り合っています。
…というのは冗談として、岳を含めた僕ら『復帰組』は鹿島が過去に獲得したタイトルを知る数少ない存在だからこそ、この先、より痺れる試合が続く終盤戦でチームを牽引し、それぞれの思う『鹿島とは』という姿を示せるようにしなければいけないと思っています。

最後に、岳人気に対抗する訳ではないですが、この度…と言っても1ヶ月ほど前に、僕もインスタグラムを始めました。基本的にサッカーのことはピッチ上やこの発源力で伝えられるので、SNSではどちらかと言うとプライベートの僕を知ってもらう機会になればと思っています。SNSを始めて嬉しかったのは鹿島ファンに限らず、かつて在籍したガンバ大阪や他のJクラブのサポーターがフォローしてくれていること。サッカーを通して出会った人たちと、またSNS上で新たなつながりを持てるのは素直に嬉しいです。サッカーの話はほとんどしませんが、昌子源という人間に興味を持ってくださる方がいたら、ぜひフォローをお願いします。

@gen.shoji

  • 昌子 源Gen Shoji
  • Gen Shoji

    1992年12月11日生まれ。
    兵庫県出身。
    11年に米子北高校から鹿島アントラーズに加入。14年には自身初のJ1リーグフル出場を実現するなど主軸選手に成長を遂げ、16年のJ1リーグや天皇杯優勝、18年のAFCチャンピオンズリーグ制覇などに貢献した。
    18年12月にトゥールーズFCに完全移籍。すぐさまレギュラーに定着するも2シーズン目はケガに苦しみ長期の戦線離脱に。その状況を踏まえてJリーグへの復帰を決断し、20年から3シーズンはガンバ大阪で、23年は鹿島アントラーズでプレー。24年はFC町田ゼルビアに完全移籍となった。
    14年に日本代表に初選出。2018FIFAワールドカップ ロシア出場。

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